キラキラ スタートアップ の闇、やりがい搾取モンスターに気を付けろ!
最近同期が転職したらしいことをFacebookで知った。どうやらスタートアップでのキャリアをスタートしたらしい。
同期のそのポストはやる気と希望に満ちていて、何だかキラキラ眩しい。
自分はといえば、最近仕事にも慣れてきてある程度自信も持ててきたけど、何だかしっくりこない。
でも、スタートアップって、やりがい搾取とか、ブラック激務とか、ちょっと怖い。
でも…俺、私、このままでいいのかな。。。
こんにちは、てんこです。
本日は、大手企業からスタートアップへの転職を考えている皆さんに、スタートアップの実態とやりがい搾取モンスターの見分け方をお伝えしていきます。
- スタートアップへの転職を考えている
- 初めての転職で企業のどこを見ればいいかわからない
- 所属している会社が事なかれ主義でもっと裁量のある会社に転職したい
- キラキラスタートアップの実態
- 大手企業からスタートアップに転職を検討している若者の悩み
- やりがい搾取モンスター企業と本当にやりがいのある企業を見抜く方法
本日は若手向きですので、30代中堅以上のベテラン勢は「お、最近そんな感じ?」的にエンタメ程度にご笑覧ください。
大手企業、若手だぶつかせ問題
おそらく20代で今、新卒で大手企業の切符を手にし、ビックになってやる!と息巻いてがんばってきた若手ビジネスヒューマンのみなさんが転職を考える一番のもやもやのほとんどはこれではないでしょうか。
<大手企業、若手だぶつかせ問題>
もはや社会問題化しているのでは?と思うくらい面接するたびに聞くこの話。
- もっと自分の個性を活かした仕事がしたい
- もっと裁量のある仕事がしたい
- もっと社会を変える仕事がしたい
- 問題点を指摘しても上司の腰が重くて何も変わらない
この話を聞くたびに、
「おい上司、もっとちゃんとエンゲージしてやれ。
君の社会人人生はあと幾ばくも無いかもしれないが、その時間軸に若手を巻き込んで絶望させたらあかんやろ。」
という気持ちでその子の上司に思いを馳せ、それと同時に
「しかし若者よ、自分にしかできない仕事ってのは実はそんなにないのもまた事実…」
と、目の前にいる候補者の子たちの次のキャリアにはどんな企業が望ましいのだろうと真剣に考え始めてしまいます。
まぁそれは置いておいたとしても、いろいろ話を聞いていくと上司に恵まれてないんだなぁと思う子もいれば、すでにちょっとメタ認知がゆがみ始めているな?って子もいたりして、まさに世は大戦国時代!(?)みたいな感じです。
この記事は特に前者の、上司に恵まれていない本当に優秀な子たちに向けてキーボードを力いっぱい叩いている私ですが、今日ここで一番言いたいことは、
頼むからキラキラスタートアップの亜種、やりがい搾取モンスターに捕まらないでほしい!!
ということなんです!!!!!!!(タタァーンッッッ)
キラキラス タートアップ の亜種:やりがい搾取モンスター
キラキラスタートアップの亜種って、モンハンじゃないんだからアナタ。
でもいるんですよねうじゃうじゃ。このやりがい搾取モンスター。
社長や経営層から結構キマった眼で
「今与えられている環境に感謝しろ。」
「ほかでは経験できない機会を与えてやっている。」
「会社の価値をあげることはすなわち皆さんの市場価値が上がることにつながる。(だから売上あげんかい)」
「権利主張するまえに責任を果たせ。」
とか言われたことないですか?
そんなこの令和の時代にまさか、そんなワンマンはやらないでしょ〜と思ったそこのあなた。
全て実話です。
上記のようなメッセージを明確に発信し始めたら結構モンスターレベルの高い会社です。
悲しい現実をお伝えすると、その会社はたとえ皆さんが歯を食いしばって売り上げ向上を実現したとしても、従業員に還元するつもりは一ミリもなかったりします。
こういう発言をしてしまう社長って、得てしてマネジメントやリーダーシップについて何も勉強してきておらず、前提が「雇ってやっている」精神なので「社員を大事にする」とか「雇用することの責任」とかには一切目が向いていないんですね。
そういうスタートアップの末路は、だいたいが50人の壁を越えられず、3年ごとくらいに人材が流出して、掲げる戦略もコロコロ変わって、ミッションやバリューに流行りのカタカナが増えて、その会社を支えていた主要メンバーが総入れ替え、みたいなことが起こっています。
創業初期は、ある程度ワンマンな社長のほうがブーストが効いて成長が早まるケースもなくはないです。
しかし、レースは長距離競技なのにチームを率いているのが短距離専門監督で、まぁ社長は駅伝で言う監督なので先導車からもっと速く走れ、(長距離なのに)全力疾走しろと選手に声を掛けますが、選手からすると
「ワイ、長距離競技と聞いて参加したのだが?」
と言って棄権(退職)するわけです。
昔スタートアップで一緒に働いていた同僚が、
「社会課題を解決するために一念発起して起業される社長は素直に尊敬するけど、一般社会に適合できず、自分の居場所づくりのためだけに起業する人もたくさんいる。
一人でやる分にはどうぞどうぞって感じだけど、自分の承認欲求を満たすために他人を巻き込むやつ、控えめに言って迷惑。」
と話しているのを聞いて、いやもう、本当におっしゃる通りで…ってなりましたよね。
色々書きましたが、じゃあこのモンスター企業に引っかからないようにするために、どんなところをチェックすればいいのか?
とっておきのチェックポイントがあるので3つほどご紹介したいと思います。
やりがい搾取モンスターの見抜き方3選
応募編
スタートアップの社長が20~30代の場合、その代表者が実名でSNSをやっていることが多いです。Facebook、Twitter、LinkdInは少なくとも特定して、その会社の社長や経営陣がどんなことをポストしているのか確認してみましょう。
この投稿内容は驚くほど多くのことを教えてくれます。
2,3社目を選ぶときにこのスクリーニングをかけていれば、確実にその会社を選ばなかったなと思うくらい面接では決して見えてこない情報がたくさん、それはもううじゃうじゃ転がっていました。
投稿内容はもちろん、友達やフォロワー、イイねしている投稿等から、その人の考えや思想、本心が見えてきます。
私が過去一番引いた投稿内容としては、
「投資を断られても全然落ち込まないし、むしろ断った人はせっかくの儲けるチャンスを失ったことになるから見る目ないねって思ってる☆」
といったようなものでした。
しかもこれ実名で呟いてまして、わたしのなかのノブが「リテラシーどこいったんじゃ」と叫びました。
別に心の中で思っていても構いませんが、わざわざ実名でやっているSNSで呟くメリットは一ミリもないと思います。おい社長、そういうとこだぞ。
面接編
後半必ず質問の時間をくれるはずなので、その時に色々実務ややりがいの話を聞いたのち、質問の中に一つ織り交ぜてほしいのがリーダーや部長クラスの方々は何年目の人が多いですか?という質問。
2年目かな~とか色々答えてくれると思うので、そこに続けて、直近1年以内の退職者について質問してみましょう。
そうすると、どのようなポジションの人が辞めていったか、理由は何か、その話ぶりでその会社の人となりがわかります。
リーダークラス以上の人が大量にやめていたらその時点でアウトなのですが、さらにその理由についてなにか歯に物が挟まっているような返答だった場合、それは結構両者に遺恨を残して辞めていっているので組織的な問題を抱えている可能性があります。
ちなみに、わたしはある企業で退職直前まで採用面接をしていたのですが、てんこを含めた幹部総辞職の大変稀有な状況を経験したことがあります。
内定後編
内定をもらったら、ぜひその社長含めて一緒に働く人たち数人(5名前後がおすすめ)で、グループで会わせてほしいとお願いしてみましょう。
ここで何を見るのかというと、1対1だとわからない、社内での社長および従業員の距離感・雰囲気をつかむことができます。
1対1だとあまり意味がなくて、集団になった時の社長や従業員の態度から、パワーバランスや会議の進み方、キャラクターを把握することに意味があります。
社長に迎合する雰囲気なのか、誰かキーマン一人が場を回していて取り繕っているのか、みんな誰を気にしているのか、リラックスしているかなど。
集団で会うことで見えてくるものがたくさんあるので、ぜひ内定を勝ち取ったら人事の方にお願いをして、
「入社前に、一緒に働く人たちと顔合わせをしてみたい。社長も含めてカジュアル面談を設定してもらうことは可能ですか?」
と聞いてみましょう。
新しい会社や環境に飛び込むことは、非常に勇気のいることです。
それでもスタートアップに挑戦してみたい!と思われた方は、条件面での見極め方についてまとめているので、ぜひこちらの記事も参考にしてみてくださいね。